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LLPとは・・・
LLPは、「有限責任事業組合契約に関する法律」に基づく制度です。
その特徴は、構成員有限責任、内部自治原則、構成員課税の3つになります。
LLPは、個人又は法人が出資して組合員となり、それぞれ出資の価額を責任の限度として、共同で営利を目的とする事業を営むことを約する有限責任事業組合契約に基づき設立されます。
運営は、有限責任事業組合契約に関する法律および経済産業省に基づきます。
業務執行の決定は、総組合員の同意によります。
しかし、重要な財産の処分および譲り受け、多額の借財については、組合契約書において総組合員の同意を要しない旨の定めをすることができます。
また、LLPは、民法組合の特例制度であり、法人格を持たないため、法人格のある会社への組織変更はできません。
株式会社などに組織変更をする必要が生じた場合、LLPを解散して、新たに会社を設立する手続をすることになります。
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LLPと株式会社の比較・・・
LLPの特徴は構成員有限責任、内部自治原則、構成員課税の3つになります。
株式会社制度と比較すると類似点は、出資者の責任がいずれも出資を限度とする有限になっていることです。
株式会社との相違点は次のとおりです。
≫法人格は、株式会社にはありますが、LLPは組合ですから法人格がありません。
≫権利義務の主体は、株式会社では法人にありますが、LLPは組合員にあります。
≫内部自治は、株式会社では株主総会および取締役を要しますが、LLPは権限の配分が自由であり、監視機関の設置が不要です。
≫税金は、株式会社には法人税が課されますが、LLPは構成員課税です。
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LLPと合同会社の比較・・・
LLPと合同会社の類似点は、いずれも全構成員が有限責任であり、内部自治として、配当金の分配及び組織内部の取り決めが自由な人的組織であることです。
LLPと合同会社の相違点は、次のとおりです。
≫法人格は、合同会社にありますが、LLPにはありません。
≫権利義務の主体は、合同会社では法人にありますが、LLPでは組合員にあります。
≫株式会社への組織変更は、合同会社にはできますが、LLPにはできません。
≫税金は合同会社には法人税および法人住民税が課されますが、LLPは構成員課税です。LLPの損失と個人の所得を損益通算して、税額を少なく出来ます。
LLPの組合員に対する損益分配の割合は、総組合員の同意により、経済産業省令で定めるところにより別段の定めをした場合を除き、会計帳簿に記載された各組合員が履行した出資の価額に応じて定めます。
しかし、分配可能額(経済産業省で定める方法により算定される額)を超えて、分配することはできません。
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LLPと民法組合の比較・・・
LLPと民法組合の比較として、LLPおよび民法組合ともに2名以上の出資者からなり、業務執行には組合員が原則として全員参加します。
出資比率にこだわることなく、議決権および損益分配が可能です。
LLPと民法組合の相違点は次のとおりです。
≫登記は、民法組合では不要ですが、LLPでは必要です。
≫出資は、民法組合では金銭その他の財産だけでなく労務出資も可能ですが、LLPでは金銭その他の財産に限られます。
≫債権者責任は、民法組合では組合員全員が直接無限責任を負いますが、LLPでは出資額を限度とする有限責任です。
≫事業目的は、民法組合では制限がありませんが、LLPでは営利が目的となります。
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LLPの設立・・・
LLPの設立においては、組合契約書を作成します。
掲げる事項としては、次のようになります。
≫事業
≫名称
≫事務所の所在地
≫組合員の氏名または名称および住所
≫組合契約の効力発生の年月日
≫存続期間
≫組合員の出資の目的・その価額
≫事業年度
全組合員が自然人の場合、発生登記の申請書には、組合契約書、出資の払込み等があったことを証する書面、各組合員の市町村長作成の印鑑証明書を添付しなければなりません。
組合契約が効力を生じたときは、主たる事務所の所在地においては2週間以内に、従たる事務所の所在地においては3週間以内に、登記をしなければなりません。
登記事項は、上記事項に加え、組合員が法人の場合のその法人の職務執行者の氏名または住所、および組合契約で法定解散事由を定めたときは、その事由になります。
法定解散事由とは、次のとおりになります。
≫組合員が1人になったとき
≫組合員のうちに、日本国内に住所を有するか、または1年以上日本国内に居住している者が居なくなったこと
≫存続期間の満了
≫総組合員の同意
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LLPの構成員課税とは・・・
構成員は、役員報酬という形ではなく、利益配当という形で恩恵を受けます。
LLPには、そこで構成員課税とという税制上の優遇制度があります。
LLPにおける構成員課税とは、事業の利益から発生する税金はLLP自体にではなく、出資者に直接にかかるというものです。
出資者が個人の場合、法人の所得と合算して法人税がかかります。
LLPによる事業で損失が生じた場合、他の収入から生じた利益と合算して利益を圧縮することができます。
このため、支払う税額を減らすことができます。
民法組合および個人事業もまた構成員課税ですが、出資者は無限責任を負いますので、事業に係るリスクはLLPよりも高くなります。
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