家事事件とは・・・

家事事件とは・・・

家庭裁判所は家庭内の揉め事や、法律関係を解決するために設けられた裁判所です。

取り扱う事件は、甲類と乙類があり、甲類に属する事件は家事審判官が審判で結論を出し、乙類に属する事件は、調停、審判どちらの方法で解決してもよいとされています。

調停ができる事件は、すぐに訴訟をすることはできず、先に調停をします。

これを調停前置主義といいます。

調停による解決ができないときは、初めて訴訟が提起できることになります。

家庭裁判所の審判による事件については調停前置主義はありません。

すぐに審判を申し立てることができます。

ただし、審判を申し立てても調停に付されることが多いようです。

家庭内の揉め事が原因で起きた事件でも、家庭裁判所の管轄とならないものもあります。

慰謝料請求などの損害賠償請求は、金銭を請求する事件ですから地方裁判所の管轄となります。

ただ、離婚問題などの人事事件については、慰謝料請求であっても、訴訟を起こす前に、まず家庭裁判所に調停の申立をしなければなりません。

地方裁判所へ訴状を出しても、裁判所は原則として事件を家庭裁判所へ移し、まず調停をすることにしています。

ですので、人事事件をはじめ人事調停ができる事件は、まず家庭裁判所へ調停の申立をして、調停が不調になったときに初めて訴訟を地方裁判所に起こすことになるのです。

調停申立書の用紙は家庭裁判所に定型のものがありますが、管轄確認のために双方の住民票を取って提出する必要がありますし、戸籍謄本も必要になります。

家庭裁判所の調停は、本人出頭主義であり、原則として本人が出頭しなければなりません。

ですので、弁護士に一切を任せて自分は出頭しないわけにはいかないのです。

また、家庭裁判所では、家事相談があり、家庭に関する事件について相談にのってくれます。

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家事調停手続の流れとは・・・

家事調停を申立て、申立書が受け付けられると、何日か経って呼出状が送られてきます。

相手方にも呼出状が行き、正当な理由もなく出頭しないと5万円以下の過料に処せられます。

呼出状には、事件番号のほか、出頭すべき日時や場所と出頭すべき調停室の部屋番号が書かれていますから、指定の時間までにそこへ行きます。

調停は調停委員会が行い、調停委員会とは、家事審判官と民間の調停委員2人の計3名で構成されます。

調停では、最初に申立人が呼ばれ、事情を聞かれ、申立人は申立の趣旨や実情などを説明し、どうしたいかを述べます。

相手方は反論は述べたり、申立人の条件で解決するかしないかなど、話し合いを進めます。

両当事者が同室で事情を聞かれることもありますが、大抵交互に入室して聞かれることになります。

相手と会うのが嫌なときは、その旨を調停委員に申し出ます。

一回で話がつかないときは、次回期日を決めて、その日は終わりになります。

調停が成立すれば、裁判官も出席し、調停委員、書記官が立会いのうえで調停調書を作ります。

調停調書は、判決と同じ効力があり、調停での約束を守らないときは、強制執行することができます。

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家事審判とは・・・

婚姻や養子縁組の無効取消、協議上の離婚や離縁の取消、認知の無効取消、民法773条により父を定めること、嫡出子の否認又は身分関係存否の確定に関することなど戸籍関係の事件などは、公のことですから、私人の意向だけでは決めることができないため、調停で合意が成立しても、裁判所で事実を調査し、かつ調停委員会の意見を聞いて、合意が正当であるかどうかを確認し、合意が正当であったときに審判を行うことになっています。

これを合意に相当する審判といいます。

この審判に不服のある利害関係人は、2週間以内に異議申立てをすることができますが、適法な異議申立てでないときは、異議申立てを却下されます。

合意に相当する審判は、確定判決と同一の効力を有するものとされています。

また、調停不成立のときは、それが乙類審判事件であるときは審判手続きに移行することになりますが、それ以外の一般家庭事件に関する調停のときは、人事訴訟で争うことになります。

しかし、長期間、調停を続け、少しの食い違いで調停を不調にするにはもったいないような場合には、裁判所が調停委員会の意見を聞いて、審判の形で裁判案を示すのです。

職権で行われますから、当事者は納得できないなら異議申立てをすることになります。

異議申立てがあれば、この審判は効力がなくなります。

異議申立てをしないと、確定判決と同一の効力が生じ、従う必要が出てきます。

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家事審判手続の流れとは・・・

乙類審判事項で最初から審判申立をした場合、及び調停不成立となった場合、並びに甲類審判事項は、審判手続きで審判されます。

審判は家事審判官が1人以上の参与員を立ち合わせ、またその意見を聞いて行います。

ただし、相当と認めるときは参与員の立会いなしに家事審判官だけで審判を行うことができます。

審判手続きは家庭裁判所の一室で非公開で行われ、関係者以外は審判手続きに立ち会うことはできません。

また、事実調査や証拠調べは審判官の職権によって行われます。

審判手続は、原則として、本人が出頭しなければなりません。

家庭裁判所には家庭裁判所調査官がおり、裁判官の命令により事実の調査をし、それを裁判官に報告し、意見を述べることがあります。

審判は審判書に基づいて告知されますが、これに不服があるときは、特別の場合を除き原則として告知を受けたときから2週間以内に即時抗告という方法によって行うことができます。

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