上告とは・・・
上告とは、控訴審の裁判の憲法違反や法律違反を理由に高等裁判所あるいは最高裁判所に対してする不服申立をいいます。
これには上告手続と上告受理申立手続があり、判例違反の主張などは上告受理申立手続でします。
上告や上告受理申立ができる場合は法律で決められており、全て上告できるわけではありません。
上告や上告受理申立は、原判決の正本が送達された後、2週間以内に上告状や上告受理申立状を提出します。
提出先は、控訴審裁判所で、印紙は第1審に出した訴状の2倍の印紙額です。
書類が不適法ですと却下されてしまいますが、形式的に適法である場合には当事者双方に上告提起通知書、上告受理申立通知書が送られてきます。
上告状などに上告理由を書いておかなかった場合には、上告提起通知書や上告受理申立状を送達されてから50日以内に上告理由書や上告受理申立理由書を出さなければなりません。
上告などをすると、控訴人の判決は確定しません。
仮執行宣言付判決に対しては、控訴審では執行停止の仮処分を出してくれることが多いようですが、上告ではその執行によって償うことのできない損害を疎明した場合に限って執行停止が認められるようです。
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上告審の流れとは・・・
上告や上告申立手続では、法律問題だけを調べますから、上告理由などに基づいて書面を調べ、その結果から上告などの理由がないと判断した場合は、棄却の判決をされてしまいます。
棄却の場合は口頭弁論は開かれず、当事者を呼び出すこともせず、すぐに判決言渡し期日の通知があります。
また、その前に上告理由、上告受理申立理由にあたらないとして、却下されることが多いようです。
上告などを認容する場合は、必ず口頭弁論が開かれます。
口頭弁論が開かれからといって、必ず上告人や上告申立人が勝つわけではありません。
口頭弁論を開いても棄却されることがあります。
上告審で上告理由ありと認められた場合には、原判決が破棄されます。
上告裁判所は原則として事件を控訴裁判所に差し戻しますが、例外的に上告裁判所自身で裁判することもあります。
これを自判といいます。
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抗告とは・・・
抗告とは、判決以外の裁判、「決定」とか裁判長の「命令」に対して行う不服申立の手続をいいます。
抗告にはいつでも不服申立のできる通常抗告と、原裁判の告知を受けた日から1週間以内に申し立てなければならない即時抗告に分けられます。
家事審判法の即時抗告は2週間以内とされています。
特別上告とは、高等裁判所が上告審として言渡した判決、及び仮差押、仮処分に関して高等裁判所がした判決、又は地方裁判所が控訴審として言渡した判決に対して、憲法問題を理由として行われる不服申立をいいます。
特別抗告とは、不服を申し立てることのできない決定や命令に対して、憲法違反を理由に最高裁判所に行う不服申立をいいます。
抗告は告知後5日です。
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