異議申立預託金の返還・・・

異議申立預託金の返還・・・

振出人が手形手交換所に提出した異議申立預託金は、手形に関して問題となっていることを解決するまでの預かり金ですので、次の場合には返還されることになります。

①異議申立預託金を提供する原因となった事柄について、それを証明する書類等を提出した場合です。

支払拒絶の理由が詐取・紛失・盗難・取締役会承認不存在などの場合に、そうした事実があったことを証明する書類を提出した場合です。

②異議申立預託金を提供する原因となった事柄について、一定の決着がついた場合も返還されます。

振出人に支払義務がないことが裁判などで確定した場合や、支払銀行が異議申立を取下げた場合です。

③問題となっている事柄とは別に、期間が経過したり振出人の状況が変わった場合も返還されます。

異議申立をした日から2年が経過した場合です。

振出人が死亡した場合や、振出人が別の不渡を出した結果、取引停止処分を受けた場合も同じです。

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手形の消滅時効の期間・・・

ある一定の期間が経過すると、権利が消滅してしまうことを時効といい、手形上の権利にも時効があります。

手形上の時効にはいくつか異なった期間が定められており、次の4つの場合になります。

①手形所持人や裏書人が振出人を相手に請求する場合

手形所持人や裏書人が、振出人に対して手形金の支払請求を行う場合の消滅時効は手形の満期日から3年です。

②手形所持者が裏書人を相手にする場合

手形所持人が、裏書人に対して手形金の支払を求めることができる権利を遡及権といい、この遡及権を行使できる期間は、手形の満期日から1年間で、満期日から1年を経過すると時効にかかってしまいます。

③裏書人が裏書人を相手に請求する場合

裏書人が自分より前の裏書人に対して手形金の支払を求めることができる権利を再遡及権といい、再遡及権の時効は6ヶ月です。

時効の起算日は、手形を受け戻した日か手形金請求の訴えが提起された日です。

再遡及権は自分より前の裏書人に対してしか行使することができません。

④手形所持人が保証人に対して請求する場合

手形所持人が保証人に対して手形金の支払を求める場合、その保証人が誰の保証人なのかによって時効の期間が異なります。

振出人の保証人に対して手形金の支払を求める場合の時効は、3年です。

裏書人の保証人に対して請求する場合の時効は1年です。

どちらの場合も、起算日は手形の満期日になります。

それぞれに対する請求権の時効は、お互いに影響せず、独立して進行し、時効を更新する場合も同じです。

例えば、振出人への請求権の時効を更新しても、裏書人への請求権の時効は更新されません。

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手形の消滅時効の更新・・・

時効は更新させることができ、一度時効が更新すると、再び時効が進行する場合には、最初に戻ってから進行します。

手形訴訟を起こすと、訴訟を起された人の時効は更新します。

一方、手形に関する時効はそれぞれ独立して進行し、時効の更新についても同じで、手形の所持人が振出人に対するのと、裏書人に対する手形金支払請求権は、別々に時効が進行します。

所持人が振出人に対して手形訴訟を起こした場合、振出人に対する時効は更新しますが、裏書人に対する時効は更新しません。

振出人に対する訴訟が長引き、手形の満期日から1年が経過してしまった場合、裏書人については時効が完成してしまうのです。

また、手形上の権利については、振出人の時効が完成してしまうと、手形上の権利が消滅してしまいます。

その結果、その手形の裏書人や保証人に対する請求も一切できなくなってしまうのです。

時効を更新する方法としては、催告、裁判、仮差押と仮処分、承認が上げられます。

①催告

裁判以外の方法で債権者が債務者に対して支払を催促することです。

催告は他の更新事由と異なり、催告を行っただけでは時効を更新できず、6ヶ月以内に裁判を起したり、仮差押などをしなければならないのです。

また、催告をした後にもう一度催告をしたとしても、また6ヶ月の更新はしません。

②裁判

裁判を起した場合、時効は更新し、裁判の結果が確定すると時効は進行します。

判決によって確定した場合は、債権の時効の期間が5年となります。

③仮差押

仮差押や仮処分といった措置を行うと、時効を更新させることができます。

④承認

承認とは、債務者に手形金を支払う義務があることを認めさせることです。

承認の例としては、手形金の一部を支払ったり、利息の一部を支払ったような場合が挙げられます。

また、債務者が支払期限の猶予を願い出てきた場合や手形金について担保を提供してきたような場合も承認とされます。

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