小切手の振出日の記入・・・

小切手の振出日の記入・・・

小切手の支払呈示期間は振出日の翌日から起算して10日という短期間ですから、気づかないうちに支払期間が経過してしまうことを防ぐため、支払時期が決まっていない場合は、振出日白地の小切手を発行することがあります。

この白地小切手で注意が必要なのは、銀行に呈示した際に小切手額が確保されておらず、小切手が不渡になった場合、白地小切手は不完全な有価証券であるため、振出人に小切手の金額を支払うように請求する遡及権が確保できないおそれがあります。

振出日白地の小切手を受け取った場合には、支払呈示するまでの間に振出日を確認して記入します。

また、先日付小切手とは、実際の振出日とは違う将来の特定の日を振出日として記入された小切手のことをいいます。

先日付小切手も、小切手要件を満たしている限りは有効な小切手として扱われます。

先日付小切手については、小切手に記入されている振出日以降にしか銀行に小切手を呈示しないという約束がなされますが、支払人である銀行は、先日付小切手であっても支払呈示されれば支払を拒否することはできません。

小切手に記入されている先の日付よりも前に銀行に支払呈示が行われ、その時点で振出人の口座の資金が不足している場合、小切手は不渡となります。

ただし、振出人は、受取人が約束を破って呈示したために損害を被ったことを理由に損害賠償をすることができます。

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預金小切手とは・・・

銀行などの金融機関が自らを支払人として振出す小切手を預金小切手といいます。

預金小切手での取引では、銀行が振出人と支払人を兼ねているので、安全です。

預金小切手を振出すためには、小切手の金額に相当する預金を銀行に預け入れておく必要があります。

この預金は、小切手の依頼人の当座預金口座とは別の口座に入金され、この預金をもとに銀行は預金小切手の支払いに応じます。

振出すのは銀行なので、あくまで依頼人から振出を銀行に依頼するという形になります。

預金小切手は、初めて会社をおこし信用が得られないといったときや、一度不渡を出して倒産の経験のある人などが利用することが多いようです。

しかし、小切手も信用取引なので、銀行も身元の明確でない相手からの預金小切手の申出を断る場合もあります。

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小切手の保証人・・・

小切手でも、振出人や裏書人のために保証をつけることができます。

小切手面上もしくは補箋上に、「振出人****のために保証します。保証人 **** 印」というように保証人の署名・押印、被保証人名を記載しておくことで、小切手に保証がつけられます。

保証人は振出人若しくは裏書人である被保証人と同じ義務を負うことになります。

保証人は被保証人と同じ責任を負いますが、その責任は被保証人の支払の完了や時効の成立によって消滅します。

保証人が受取人に対して支払をすませて保証債務を履行してしまうと、振出人あるいは裏書人である被保証人に対して、小切手上の権利を行使して支払い請求をすることができます。

振出人や保証人は、呈示期間内に銀行などへ呈示しなかった受取人である小切手の保持者に対しては、責任を負うことはありません。

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小切手の種類・・・

小切手は、譲渡する方法によって、持参人払式小切手、記名式小切手、指図式小切手があります。

持参人式小切手は、統一小切手用紙に「上記の金額をこの小切手と引替えに持参人へお支払ください」という支払委託文句が記載されていて、これを持っている人なら誰でも銀行に呈示すれば、支払が受けられます。

譲渡するときは裏書などの必要はなく、譲渡したい相手に交付するだけです。

記名式小切手は、受取人が指定してある小切手のことで、統一小切手用紙の支払委託文句が二重線で消され、代わりに「****殿」などと譲渡相手の名前が記載されています。

銀行に呈示するときは、受取人本人であることの確認のため、免許証や保険証の提示を求められることがあります。

記名式小切手は、原則として裏書で譲渡します。

指図式小切手は、記名式小切手と同様に統一小切手用紙の支払委託文句が二重線で消されていますが、記名式小切手では「****殿」と記載されている部分が「****殿又はその指図人」となっています。

この小切手では、受取人自身か受取人から譲渡された人にしか支払ってもらえません。

指図式小切手も、原則として裏書で譲渡します。

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