特別養子縁組の審判申立書ひな形・・・

特別養子縁組の審判申立書ひな形・・・

①申立の趣旨

特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立し、養子となる者と実父母及びその血族との親族関係が終了する養子縁組です。

戸籍上も特別な取り扱いで、離縁も原則として禁止されています。

(特別養子縁組の成立)
民法第817条の2 家庭裁判所は、次条から第817条の7までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(以下この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。
2 前項に規定する請求をするには、第794条又は第798条の許可を得ることを要しない。

②申立手続

申立権者は、養親となる者です。

管轄裁判所は、養親となる者の住所地を管轄する家庭裁判所です。

申立手続費用は、収入印紙800円、予納郵便切手5000円程度です。

添付書類は、養親となる者、養子となる者、養子となる者の実父母・法定代理人の各戸籍謄本及び住民票です。

申立書には、申立の趣旨及び申立の実情のほか、養子となる者の父母の同意の有無、養子となる者の監護を開始した年月日・経緯・開始後の状況、児童相談書等のあっせんの有無・当該あっせん機関の名称及び所在地等を明記しなければなりません。

家事審判申立書

特別養子縁組の審判申立書ひな形

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特別養子縁組の審判手続・・・

特別養子縁組の審判手続は、養親となる者の申立により開始します。

養親となる者は、配偶者のある者で、原則として、夫婦の共同縁組によらなければならないとされます。

例外として、夫婦の一方が他方の嫡出子の養親となる場合には他の一方は養親となる必要はありません。

養親となる者の年齢は、原則として、審判時に25歳に達していなければなりませんが、夫婦が共同して縁組しますから、一方が25歳以上であれば他方は20歳に達していればよいとされます。

養子となる者の年齢は、原則として、審判申立時に6歳未満でなければなりません。

例外として、6歳に達する以前から養親となる者に監護されている場合は、8歳未満の者でもよいとされます。

原則として、養子となる者の法律上の父母全ての同意が必要です。

普通養子縁組の養父母、非嫡出子を認知した父等も含まれ、親権者であるか否か、監護者であるか否かを問いません。

例外として、父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合には、不要です。

特別養子縁組には、縁組することの必要性があることが求められ、父母による監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のために特に必要があると認められなければならないとされます。

試験養育期間について、原則として、養親となる者が養子となる者を申立時を起算として6ヶ月以上の期間監護した状況を考慮しなければなりません。

例外として、申立以前の監護状況が明らかである場合には、申立以前の監護養育期間を含めて6ヶ月以上となればよいとされます。

養親となる者、養子となる者の父母・後見人・父母以外の親権代行者・父母の成年後見人の陳述を聴かなければなりません。

特に父母の養子となる者の父母の同意がなく特別養子縁組を成立させる場合には、父母の陳述は審判の期日において聴取しなければなりません。

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特別養子縁組の審判の効力・・・

特別養子縁組の審判の告知は、審判を受ける者に対し、審判書送達によりなされます。

特別養子縁組を成立させる審判に対して、養親となる者を除く陳述聴取した者は、即時抗告することができ、申立人は、申立を却下する審判に対して即時抗告ができます。

即時抗告期間は、2週間です。

特別養子縁組の効果は、審判が確定したときに、その確定した日から効果が発生します。

普通養子縁組と同様な効果として、養親の嫡出子たる身分の取得、養親の氏を称し、養親の親権に服し、養父母及びその血族との親族関係の発生、婚姻禁止の規定の適用があります。

特別養子縁組特有の効果として、養子と実方の父母及びその血族との親族関係が終了します。

認知されていない非嫡出子が特別養子となったときには、実父からの認知はできず、また、縁組成立の審判確定以前に発生している相続等の効果は影響を受けません。

特別養子縁組を成立させる審判が確定したときは、裁判所書記官は、遅滞なく、養親の本籍地の戸籍事務を掌握する者に対しその旨を通知し、当該特別養子縁組のあっせんを行なった児童相談所及び当該特別養子縁組につき家庭裁判所からの嘱託に応じて調査を行なった児童相談所に対してその旨を通知しなければならないとされています。

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